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国内税務2020.10.14 GoToキャンペーンを利用して出張した場合の会計処理、消費税区分

GoToトラベルを使って出張した場合の宿泊費はどのような会計処理、消費税区分になるのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GoToトラベル事業では国内旅行を対象に旅行代金の35%がGoToトラベル事務局から旅行業者(宿泊施設)に給付され、残りの65%は旅行者本人から徴収することになります。

仕事で使った出張も給付対象となっています。

 

 

 

 

 

例えば以下の場合はどのような会計処理になるのでしょうか。

 

 

 

 

 

出張に伴う宿泊費 11,000円(税込)

GoToトラベル給付 11,000円×35%=3,850円

出張者が支払った額 7,150円

 

 

 

 

 

(出張者にGoToトラベル分も精算する場合)

旅費交通費(課税仕入) 11,000円 / 現金預金 11,000円

 

 

 

 

 

(出張者が支払った分だけ精算する場合)

旅費交通費(課税仕入) 11,000円 / 現金預金 7,150円

/ 雑収入(課税対象外) 3,850円

 

 

 

 

 

GoToトラベル分も精算する場合はいつもどおりの処理となりますが、出張者が支払った分だけを精算する場合はGoToトラベル分を雑収入(課税対象外)として処理し、宿泊費全体を旅費交通費(課税仕入)で処理することができます。(会社はこの方が消費税を納める額が減るため得です)

 

 

 

 

 

それでは地域共通クーポンの処理はどのようになるのでしょうか。

 

 

 

 

 

地域共通クーポンは旅行代金(宿泊費)の15%が旅行者本人(出張者)に給付され、旅行先(出張先)の土産物店等での商品代金等の支払いに利用できます。

 

 

 

 

 

例えば、出張の際に取引先への手土産を地域共通クーポン利用で購入した場合はどのような会計処理になるのでしょうか。

 

 

 

 

 

手土産代金 5,400円(税込)

地域共通クーポン利用分 1,650円

出張者が支払った額 3,750円

 

 

 

 

 

(出張者に地域共通クーポン分も精算する場合)

接待交際費(課税仕入) 5,400円 / 現金預金 5,400円

 

 

 

 

 

(出張者が支払った分だけ精算する場合)

接待交際費(課税仕入) 5,400円 / 現金預金 3,750円

/ 雑収入(課税対象外) 1,650円

 

 

 

 

 

地域共通クーポン分も精算する場合はいつもどおりの処理となりますが、出張者が支払った分だけを精算する場合はGoToトラベル分を雑収入(課税対象外)として処理し、手土産代全体を接待交際費(課税仕入)で処理することができます。(会社はこの方が消費税を納める額が減るため得です)

 

 

 

 

 

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが以前あったキャッシュレス還元と同じような処理ですね。

 

 

 

 

 

ちなみに雑収入(課税対象外)とせずに経費(課税仕入)と相殺しても税務署は文句言いません。(納税額が増えるので)

 

 

 

 

 

処理の手間が面倒だ!ということであれば支払額=経費でいいと思います。

 

 

 

 

あすか税理士法人

【国内税務担当】高田和俊

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