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国際税務2019.07.31 【国際税務】外国法人等の日本進出形態 その2 ~支店~

外国人や外国法人が日本で事業活動を行うために設立あるいは設置する事業体はどのような形が望ましいのでしょうか。

主な形態は駐在員事務所、外国会社の支店、外国会社の子会社が考えられます。

前回のブログでは駐在員事務所について説明しました。

今回は外国会社の支店のメリットデメリットを説明いたします。

 

メリット

・駐在員事務所と違い日本での営業活動が可能
・登記は必要が必要だが子会社よりは容易(定款の作成や資本金振込は不要)
・登記することにより銀行口座の開設、不動産の賃借が容易となる
支店の損失は外国会社に取り込まれ本国の利益と相殺可能
外国法人から日本支店への貸付や日本支店から外国法人への利益等の送金は源泉税の対象とならない

 

デメリット

・日本において支店の登記が必要(登記費用が発生)
・日本における代表者(日本に住所ある人)を設定する必要がある
・営業活動から生じる責任は支店ではなく外国法人に帰属する
・日本支店は独立の事業体(PE)として支店が稼得した所得について日本で法人税・消費税の申告が必要
・中小法人の判定は外国法人の資本金が基準
・地方税の外形標準課税、均等割の基準は外国法人の資本金等が基準

会計・税務

上記の通り、支店は日本において法人税・消費税の申告が必要になるなど、事務負担、税負担の増加します。
ここで申告すべき所得は日本支店が稼得した所得のみ(日本帰属所得)であり、外国法人が本国で稼得した所得については申告の必要はありません。

 

資本金が1億円以下の中小法人等は、

800万円以下の所得について法人税率低い(19%)、

交際費の非課税枠が大きい(800万まで))、

過去の赤字を各事業年度の所得を限度に相殺できる(中小法人でなけば所得の50%が限度)など様々な優遇規定があります。

支店は資本金がないため、外国法人の資本金をベースに判定します。円換算後の外国法人の資本金が1億円を超えていると優遇規定は受けられません。

また、外国法人の資本金等の金額により地方税の均等割が数十万円になる可能性があるだけでなく、資本金等が1億円を超えると外形標準課税の対象にもなるため税負担が増加します。

 

なお、直接的な影響はないかもしれませんが、外国法人の支店が土地建物等の売却や不動産の賃貸をした場合、相手方は対価の支払時に源泉徴収する必要があります。
外国法人の日本支店であることを通知しないと源泉徴収が漏れることになり、相手方の信頼を失う可能性があるので注意が必要です。

 

 

給与・社会保険・労働保険

前回のブログで記載した駐在員事務所の場合と同様です。

 

次回は日本子会社について解説します。