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国際税務2018.10.23 日ロシア租税条約のあらまし公表(2018年10月)

約20年ぶりの改正となった『日ロシア新租税条約』が平成30年10月10日に発効しましたね。
それを受けて、国税庁が新租税条約のあらましを公表したので、要点をお伝えしたいと思います。”極力わかりやすく”するために、端折りつつの説明ですので、細かい解釈や適用については改めてご確認下さいませ。

 

 

1,利子を支払った国での課税が免除

例えば日本親会社からロシア子会社へ貸し付け、その金利を回収する場合、今までは10%税金を天引きされていましたが、今後は税金天引きが無くなります。

 

 

2,配当を支払った国での課税が免除

例えばロシア子会社(不動産価値が一定割合以上の場合を除く)から日本親会社へ配当金を支払う場合、今までは15%税金を天引きされていましたが、今後は5%(※)又は10%の税金天引きとなります。
※議決権15%保有かつ保有期間365日以上など条件あり。

 

 

3,使用料(ロイヤリティ)を支払った国での課税が免除

例えばロシア子会社が日本親法人に対してロイヤリティを支払う場合、今までは10%税金を天引きされていましたが、今後は10%の税金天引きとなります。

 

 

4,租税条約のメリットを受けるための要件が厳しくなった

今まではロシア居住者(又は日本居住者)であれば、租税条約上のメリットを享受できましたが、今後はただ居住者であれば良いわけでは無く、要件が厳しくなり、かつ事前に税務署へ所定の届出が必要となりました。

 

個人に関しては要件が厳しくなっていませんが、法人に関しては要件が厳しくなっています。詳細は国税庁公表の「日ロシア新租税条約 源泉所得税の改正のあらまし」をご確認下さいませ。

 

 

5,給与について免税となる要件改正

日本親法人から1年以上の期間でロシアに出向している社員は「ロシア居住者」(日本非居住者)となりますが、その期間中に出張ベースで日本へ帰国し、日本で給与をもらったとします。

厳密には日本に帰国期間中の給与について、日本で税金を徴収されます。

 

改正後の租税条約では、2019年に開始又は終了する12ヶ月間中のどこを選択しても、日本にいる期間が183日以下であれば、日本で所得税を課税されないこととなりました。

 

 

新租税条約は、日本の源泉所得税については2019年1月1日以後支払い分より適用対象となりますので、ロシアに関連法人がご確認下さいませ。